コンプレックス-2
2007年 10月 09日
で、書き忘れていた話題。これの続きです。
今回、ピストンクラブの演奏会で私が乗った曲は3つ。以下、簡単な印象。
【ミヨー】
木管五重奏のごとく、五種類の異なるトランペット、すなわちピッコロトランペット・Cトランペット・4番ピストン付フリューゲルホルン・アルトトランペット・バストランペットで演奏。練習に参加して一番大変そうだったのはフリューゲルホルン(Sさん)のパートです。通常では演奏不可能な低音域がたくさん。こういうのはナカリャコフの得意分野ですね。私が担当したのはほぼファゴットのパート。およそ3オクターブの音域で、高い音でppという指定が結構きつかったです。結局定期もNABEOも最初がうまく当たらなかったのは少々残念。しかし曲を好きになるにつれて練習がとても楽しくなりました。どこに飛んでいくのか予想がつかない転調がいいですね。
【ハチャトゥリアン】
Sさんの編曲は客席で聞くとだいたい難しいイメージがあったのですが、この編曲も容赦のない譜面でした。まあ、容赦がないのは終曲だけなのですが。1小節も休みがなくてばてているところで最後に難しい跳躍が出てきます。案の定、あちらを立てればこちらが立たずという感じで、上の2つは当てたけど下の1つが外れました。アンブシュアが対応しきれていなかったのだと思います。でも、全体的によく鳴るように書いてあって、楽器の特性をわかっていらっしゃいますね。
【そして誰もいなくなった】
Nさんのオリジナリティ溢れるメドレーです。浦安のNABEOで初めて聞いた(観たというほうが正しいか)時は楽しかったですが、フランス人のゲスト(エプシロン)に理解されたのかどうか心配です。もともとバストランペットは1本で書いてあったので、私の譜面はそれほど重要な役回りもなく、安心して吹ける譜面でした。ソロ(電車ごっこのところ)も超快適音域で全く緊張する気配なし。唯一心残りなのは、本番で「はないちもんめ」のBとCの音を逆に吹いてしまったことです。途中でどっちかわからなくなってしまいました。
あと、アンコールの「もみじ」。最初に音出しした時、途中でベースの音がちょっとコードから外れるあたりで「ああこれは来るな」と思っていたらやっぱり来たので楽しかったです。
その他ピストンクラブの演奏会に参加して思ったこと。
・トランペット吹きばかりが集まる団体の練習方法や運営方法について結構興味があったのですが、ホームページに書いてあったことほぼそのままでした。時間に関しては皆さん寛容なようです。
・練習の雰囲気がよい。これは同族楽器のアンサンブルだからかもしれませんが。重要なことです。お互いちゃんと理解しあっているな、という感じ。
ということで、楽しい時間を過ごすことができ、感謝しております。
かつて16年前にトランペットが吹けなくてやめさせられた私にとって、トランペットとは選ばれし者のみが吹ける楽器であり、私はそのことに長い間強烈なコンプレックスを持っていたものと思われます。
まさかこういう形でトランペットと関わることができるとは思っていませんでした。
全国的にも例がない団体だと思いますので、ぜひ長く継続していただきたい次第です。