都響648回定期など
2007年 09月 15日
飽きもせず昨日もこの番組を聞いていましたが、クイズ回答者のお子さん(小学6年生男子)の受け答えがとてもかわいくて思わずニヤニヤしてしまいました。
昨晩は久々に都響の演奏会。演奏中に咳をしないか心配でした。しかし実際は…隣の人ががさごそ動いていたり静かなところで鈴の音が聞こえたり(かばんか財布?)ちょっと困りました。
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東京都交響楽団 第648回定期演奏会
2007年9月14日 東京文化会館
指揮 小泉和裕
ピアノ ゲルハルト・オピッツ
【プログラム】
ブラームス ピアノ協奏曲第1番ニ短調 op.15
ストラヴィンスキー バレエ音楽『春の祭典』
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もともとピアノ協奏曲というジャンルにそれほど興味が湧かない私で(なぜでしょう?聞くのはもっぱらモーツァルトかラヴェル)、ブラームスのピアノ協奏曲というのも2番しか聞いたことがありませんでした。ということで初めて聞いたので、最後に唐突に出てくるホルンやトランペットの明るい音型を除いてメロディを覚えるというところまではいきませんでしたが、ピアニストはこの前のブラームス(数ヶ月前に2番をやっていました)よりも良かったように思います。それから、これは印象論に過ぎませんが、若い頃のブラームスはまだ随分と外向きのエネルギーを発散していたのだな、と感じました。たとえばTuttiでの3連符。ブラームスの作品にこういうオーケストレーションが出てくるとは意外です。しかし、たとえばチャイコフスキーのように叩きつけるような強烈さにはならないのがやはりブラームスか、という感じもしました。私にとっては「CDを買ってみようかな」と思わせる好演奏でした。
そして春の祭典。これほど生で聞くのが、いや観るのが面白い作品も少ないのではないかと思います。舞台狭しと100人以上の奏者が並ぶさまは圧巻。個人的には、この曲を生で聞くのは3度目で、前回も都響の演奏(その時もピッコロトランペットは高橋さん)。サントリーホールで、前プロがスティーヴ・ヴァイ独奏のエレキギターコンチェルトでした。さて昨日の演奏ですが、金管群の磐石の演奏が光っていました。不協和音だらけなので、ともすればTuttiになると何をやっているのかわからないのですが、絶妙のバランスだったと思います。木管のソロもそれぞれ素晴らしい出来。不気味でありながら幻想的な雰囲気を醸し出していました。東京文化会館というホールも、この曲に実によく合っていたのではないでしょうか。
昨日この曲を聞いて感じたのは、ストラヴィンスキーのオーケストレーションの上手さというよりも、時間の使い方の上手さ(と書いて通じるでしょうか)です。春の祭典の演奏時間はだいたい35分。不協和音というのは、少し聞く分には緊張感を伴う刺激的要素として効果があるものなんでしょうが、そればっかりだと多分耳が疲れてきます。ストラヴィンスキーは、場面転換の多さと主題反復の時間凝縮とによって不協和音に関する問題をうまく調理していると感じました。全体の演奏時間も、たぶんこれ以上この曲が長かったら冗長になってしまうのでしょう。とにかく目まぐるしい展開で、気がついたら曲が終わっています。
終演後、音大生と思われる若いお姉さんが「CDで聞くのと全然違う!」と興奮気味に話していたのが印象的でした。
次回の都響A定期は10月22日、R.シュトラウス特集です。あまり聞いたことがない「ドン・キホーテ」が楽しみです。本当はもっと演奏会に足を運びたいところですが、平日はやはり難しいですね。私の場合は東京文化ならまあ行けますが(それでも昨日はぎりぎり)、それより遠い場所はサントリーが限界。渋谷や初台や池袋はちょっと無理そうです。
さて、こんなこと書いてないで合宿の準備をしないと…(こんな直前で高速バスに空きがあるか心配)