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数多くの名曲、そして混線状態

両親が上京してきたので、おいしいものがたくさん食べられました。感謝。

さて、今週末は演奏会尽くしでした。

昨日(土曜)は、オケの同期飲み会(私は都合により不参加でしたが)のために上京していた友人Yを誘ってみたところ、反応があったので、一緒に三鷹までメロスフィルを聞きに行きました。モーツァルトの「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲、ハイドンの交響曲第104番「ロンドン」、モーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」。知っている人がたくさん出ていました。トランペットのNさんのお姿を拝見したのは何年ぶりでしょうか。モーツァルトの序曲はあまり真面目に聞いたことがなかったので、新鮮でした。序曲集のCDは持っているのですが、いつも聞くのは「魔笛」「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」くらいなものです。ハイドンの交響曲は、彼の得意とするところの「飽きさせない仕掛け」が存分に楽しめる好演でした。私は低音楽器奏者なので(?)、「ロンドン」というとどうしてもフィナーレ冒頭、ホルンのD音のオクターブユニゾン(わりと大胆な用法…)に耳がいきますが、この箇所は特に素晴らしかったです。そして「ジュピター」。これもフィナーレが特によかったです。かなり響くホールだったのですが、各声部の主張はくっきりと聞こえてきて、否が応にも興奮させられました。対位法万歳です。

今日(日曜)は、朝、北区でFireworksの練習でした。休憩を5分しか取らなかったので(休憩が短いのはいつものことですが)、なかなかきつかったです。トランペットの人達は全然バテずによく平気なものです。その後は、数人で連れ立って東大90回定期@サントリーホールへ。今回で指揮の早川先生が引退されるということもあってか、会場はかなりの客入りでした。プログラムはモーツァルトの「魔笛」序曲、シューベルトの交響曲第7番「未完成」、マーラーの交響曲第1番「巨人」。これでもかというくらいの名曲プロです。ちなみに、ここ数年の定期のメイン曲を見てみると、ラフマニノフの2番にベートーヴェンの「エロイカ」にバルトークの「オケコン」にサン=サーンスの「オルガン付」に…気付いてみたら有名な曲ばかり。前半の2曲は、編成に対してホールが大きいというのもあってか、あまり繊細さが伝わってこなかったのが残念でした。それでも魔笛をあのテンポで演奏できるのはすごいことです。前に「エロイカ」を聞いたときも、1楽章の超ハイスピードには驚きました。「未完成」はどうしてもあらが目立ってしまう曲なので、かなりドキドキしながら聞いていました。この曲、なぜか私は5回も演奏経験があるので、自然とそういう状態になってしまうようです。そしてメインの「巨人」。人数が倍くらいに増え、視覚的効果は抜群。多少(というにはやや多い?)ミスもあったようですが、練習の成果が十分に出た演奏であったと思います。サマコンのブラームス2番より断然よかったです。3つ下の後輩の最後の演奏ということで、彼ら(金管セクション)が1年生の頃から知っている身としては、その上達ぶりには何だか胸に込み上げてくるものがありました。フィナーレはかなり盛り上がって、客席も興奮に包まれていたようです。これには、題材がよかったという理由もあるのでしょう。「巨人」はかなり明るく盛大に終わることに加え、非常に若々しい雰囲気の曲。ホルンやトランペットの体力的・技術的・人数的な面さえクリアすれば、実は学生オケにはかなり向いていると言えるのではないでしょうか(マーラーというと「大曲、難曲」のイメージもありますが)。私はそれほど好きな曲ではないのですが、それでも素晴らしい演奏だと大いに感心しました。

ちなみに、私が現役最後の定期の時にもマーラーの5番が候補に上がっていましたが、ホルンが人数不足で(5人しかいなかった!)できませんでした。曲決め総会のときに「どうか将来あるホルンの後輩達を潰さないで下さい」と謎のコメントをした記憶があります。しかしマーラーの5番は、実は翌年に同じようなメンバーで(?)演奏機会を得たのでした。

終演後は用事があったため、残念ながら恒例のあの歌は歌えずに帰宅してしまいました。

そんなわけで、いい演奏会を2つも聞くことができて幸せでした。

しかし、その後、プロの音楽家を目指していた中学時代の友人がその道を諦めてしまったという話を両親から聞き、これにはかなりショックを受けてしまいました。当時、いつも私に刺激を与えてくれる存在だったので。現在、かなり複雑な心境で、なかなかこの状態を上手く表現する言葉が見つかりません。
by mako_verdad | 2005-01-31 00:47 | 鑑賞活動

1979年生まれ。某国立大学オケへの入団を機にバストロンボーンを始めました。現在はアマチュアオーケストラ「ザ・シンフォニカ」やいくつかのブラスアンサンブル団体で活動しています。2017年に子供が生まれたので徐々に活動縮小予定です。


by makorim