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Vers Epsival-11 最終回

日本での練習、最終回でした。

途中で大雨が降ってきてびっくりしましたが、私の関心は専ら自分の肩にありました。当たり前か。すなわち、普通に楽器を持って吹き続けられるかどうかです。

結果としては、ぎりぎり何とかなりそうです。少し変な姿勢になってしまいますが(やっぱり角度が瞬時には変えられなくて、ペダルトーンがうまく出ません)。それから、ミュートをつけると重くてちゃんと持てません。バストロのミュートは重いのです。基本的にトロンボーンは左手で楽器を支え、右手はスライドを動かすためだけに使うのですが、この状態だと右手も楽器を支えるのに使ってスライドの動きが鈍くなり、楽器本体にも悪影響を与えるという結果になってしまいそうです。ミュートを使う箇所はそれほど多くないので、何とか解決策を見つけたいところです。1箇所ミュートのソロがあり、そこだけかなりの鬼門です。技術的には大して難しくないのですが(今日は持っていられなくてひどい状態でした)。

そんなわけで、いきなり4時間も楽器を持ったせいかボロボロになりました。帰って風呂に入ったら腕が腫れていたので、外科で処方してもらった塗り薬をさっそく使いました(包帯類は今日全て取れました。念のため三角巾だけはフランスに持っていきますが)。肩はやっぱり上がりません。このまま上がらなかったら、帰国後リハビリに入ります。

肝心の練習内容ですが、13曲すべてを通したので皆さん疲れていたようでした。しかしこれをやっておかないと不安なので、アンコールの曲も含めて全てやりました。全体としては、私が本番中に肩を壊して妙な音を出さなければまあ大丈夫でしょう。ドビュッシーとラヴェルはやはり難しいです(ラヴェルは自分で編曲しておきながら言うのもどうかと思いますが)。何度も本番を経験した曲(ロンドンの小景、ルーマニア民俗舞曲、テルプシコーレなど)はおそらく大丈夫ですが、新曲(魔笛、ドビュッシー、キージェ中尉)はまだ曲のイメージを全員が共有していない箇所もあってやや心配です。現地で3回練習できるので、もう少し何とかなるとは思いますが。

私個人としては明日、明後日とミュートなしで3時間以上練習できる環境にあるので、最後の足掻きをやっておきたいところです。

今回のツアー用には団でロゴ入りシャツを買いました。本番ではこのシャツに黒ズボンで演奏します。礼服じゃないので荷物が少し減りました。肩のこともあるのでなるべく最低限の荷物で行けるようにしたいものです。

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今回は、渡航4週間前に骨折するという事故に遭って正直かなり落ち込みましたが、メンバー以外にも多くの方々のサポートに恵まれ、どうにか行けることになりました。この場をお借りして感謝の意を表したいと思います。
by mako_verdad | 2006-08-12 23:58 | Epsival 2006

1979年生まれ。某国立大学オケへの入団を機にバストロンボーンを始めました。現在はアマチュアオーケストラ「ザ・シンフォニカ」やいくつかのブラスアンサンブル団体で活動しています。2017年に子供が生まれたので徐々に活動縮小予定です。


by makorim