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骨折顛末記(GPO37th)

左肩を骨折しました。この文章は左手に負担をかけぬよう、右手のみで打っています。なかなか疲れるものです。

21日(金)

朝、自転車で転倒。自損事故。3分間動けず、知らないおじさんに心配される。マスクをしていてまともに喋れず。激痛をこらえて「大丈夫です」と言い、その場を後にする。まあ、転んだだけだし大丈夫だろうとたかをくくっていたら、夜になって痛みが増す。腕上がらず、そして曲がらず。楽器を構えてみる。無理。寝る時も激痛と闘う。湿布を2枚貼ったが全くの無駄。未明、やばいかなと思い始める。

22日(土)

起きたら左腕が葡萄みたいな色になっていて軽く吐きそうになった。内出血がひどいようだ。激痛が続く。曳舟へFireworksの練習に行く(利用書を持っているのは私なので行かぬわけにはいかなかった)。色々な人に医者に行くことを勧められる。すぐに曳舟を出てヴァイオリンのMさんに紹介していただいた家の近くの整形外科へ向かい、診察。結果、骨折と判明。何かに呪われているのだろうか。「あの、実は明日本番なんですが…」と言ったら、お医者様は「ええー、そりゃ無理だよ」と驚愕の表情。まあ、誰だってそう言うだろう。月曜日にもう一度来るようにと言われる。三角巾などで上半身をぐるぐる巻きにされる。これで何とか楽器を構えることはできるようだ(ただし、持ち上げるのは左手だけでは不可能)。15時からGのGP@新大久保。前日になってトラを探すのは無理だし、自分で責任を取るしかない。もとよりそのつもりである。事前にいくつかシミュレーションをしていたが、木箱に左足を乗せ、膝にベルを固定したら何とか音が出た(たまに妙な音も出た)。左手は楽器を落とさないようにストラップでこれまたぎちぎちに固定。心配なのはぺトルーシュカのミュート着脱。だが、我が右手は限界に挑戦したら非常にアクロバティックなことができるようだ。成功するかは五分五分。テューバの代吹きにT民響の方がいらっしゃっていた。しきりに心配されてしまった。帰って、左手を動かさないように慎重にシャワーを浴びたら、腕が内出血でスモモ色に変色していた。気絶しそうになった。

23日(日)

洗濯物がたまっていたので洗濯をし、乾燥機にかけていたら日付が変わっていた。大焦りで寝る。しかし腕が固定されている感覚はなかなか気持ち悪く、かつ、まっすぐ仰向けに寝ようとすると腕に激痛が走る。ろくに眠れぬまま(それでも6時間は寝られた)ホールへと向かう。自分のこんな姿を客席から見られたら何と思われるかと考えるだけで、暗澹たる気分に陥る。

予想される反応1.「痛々しい」とアンケートに書かれる。
予想される反応2.「ただの自己満足ではないか」とアンケートに書かれる(いや、前日にトラ探すのなんて無理なんですってば)。
予想される反応3.「ヘタクソ」とアンケートに書かれる。

どんどんネガティブな方向に進みそうだったので、思考を停止させることにする。

さて本番。気合いと根性しか頭になかったので、どんな出来だったかはあまり覚えていない。1箇所自覚しているのは、シンフォニックダンスの最後のほうで転調を間違ってしまったこと。ちなみに、アンケートで私のことについて言及されていたのは1件のみ。「包帯は黒いほうがよかった」だそうである。このステキなアンケートを書いてくださったのは私の先輩である。

テューバのK岡さんに一言ご挨拶してから帰ろうと思っていたのだが、湿布替えと家族への電話のため20時に帰宅。酒の飲めない宴会というのがこんなに辛いものだとは思わなかった。

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こんな感じの週末でした。練習を休んでしまったFireworksの皆様、Gの皆様、聞きに来て下さった皆様、本当にすみませんでした。

フランス演奏旅行、果たして行けるのでしょうか……

明日か明後日からしばらくの間帰省しますので(家族が入院しなくていいのかと心配しています)、更新はお休みします。
by mako_verdad | 2006-07-23 22:15 | 演奏活動

1979年生まれ。某国立大学オケへの入団を機にバストロンボーンを始めました。現在はアマチュアオーケストラ「ザ・シンフォニカ」やいくつかのブラスアンサンブル団体で活動しています。2017年に子供が生まれたので徐々に活動縮小予定です。


by makorim